過敏性腸症候群(IBS)はストレスが深く関わる病気です。
ではストレスを少しでも緩和するために必要な食事とはどんなものでしょうか。
一般に脳内の神経伝達物質をつくる材料としてたんぱく質、ビタミン、ミネラルが挙げられます。
そのうち、わかりにくいミネラルに注目してみました。
今回はマグネシウムについてご紹介します。
マグネシウムの効果
マグネシウムは体内で行われるほとんどの酵素反応にたいして補助的な栄養素として働いているそうです。
特にカルシウムと深い関係があり、骨の維持、神経伝達、ホルモンの分泌など心身のバランスを保つ重要なミネラルとされています。
筋肉および神経の緊張緩和にかかわりますので、ストレスの緩和にも効果が期待できそうです。
マグネシム不足は摂取不足もさることながら、排泄増大でも起こるとのこと。
過敏性腸症候群・下痢型の人はマグネシウム不足になりやすいかもしれません。
マグネシムは体内濃度が下がれば小腸の吸収率が上がり、濃度が上がれば吸収率が下がってどんどん排泄されるそうです。
さらに過剰に摂取すると軟便・下痢を誘発するとか。
腎機能が落ちている人も高マグネシウム血症を起こす可能性があるといいます。
IBS下痢型の人には摂りたいけれど摂りすぎてはいけない、悩ましいミネラルと言えそうですね。
マグネシムが多く含まれる食品
マグネシウムは主に大豆、ナッツ類、ゴマ、玄米、海藻類やエビ、煮干し、あさりなど海産物に多く含まれています。
・豆腐や納豆は食べやすくてオススメ。
・ゴマやきな粉はおかずや飲み物にちょっと混ぜると簡単に摂取できます。
・おやつにナッツもいいですね。
・海藻類はマグネシウムに限らずミネラルが豊富です。
過敏性腸症候群(IBS)改善のために、マグネシウムは適切に摂ろう
マグネシウムは心身のバランスをとるミネラルで、ストレスの緩和にも大きく関係するとされます。
それほど不足するミネラルではないといわれていますが、過敏性腸症候群(IBS)下痢型の方は排便が多く小腸からの吸収も少ない可能性が考えられます。
ただし過剰にとるとかえって軟便・下痢を誘発するという話です。
過敏性腸症候群の改善のためには、マグネシウム食品を少しだけ多めに食べることを心がけて、ストレス緩和に役立てるのが良さそうですね。
参考サイト
■国立健康・栄養研究所(2012-2014)「マグネシウム解説」<http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail656.html>,(参照2016-02-24).
■ら・べるびぃ予防医学研究所(2016)「ストレス」<http://www.lbv.jp/case/mental/stress.html>,(参照2016-02-24).