過敏性腸症候群(IBS)にはストレスが大きく関わっているといわれています。
そのため、IBSの症状を改善・克服するには、ストレスとうまくつき合っていかなくてはなりません。
そこでちょっと質問です。今日、朝食をちゃんと食べましたか?
実はストレス緩和のためには、朝食が大切とされているのです。
朝はエネルギーが不足気味。朝食で栄養素を補給しよう
人間は眠っている間も、エネルギーを使っています。
特に過敏性腸症候群(IBS)で悩んでいる人は、ストレスを多く抱えているはず。
あなたの身体は睡眠中に少しでもストレス緩和しようと、眠っている間も脳から活発に神経伝達物質を分泌していることでしょう。
当然、消費した分、朝にはエネルギーや栄養素が不足します。
なかでも神経伝達物質を作るための材料となるたんぱく質、ビタミン、ミネラルは、かなり消耗していると思われます。
そのまま朝食を抜いて栄養素を補給せずに過ごせば、午前中ずっと神経伝達物質の生産が少なくなります。
ストレスの緩和機能が低下するばかりか、脳の処理機能も落ちてしまいます。
1日の始まりから頭がぼんやりしてうまく働かず、ミスが多くなるかもしれません。
さらにストレスをうまく緩和できず、失敗のせいでさらにストレスが増えれば、気持ち良く過ごせるはずがありませんよね。
それは、過敏性腸症候群の悪循環にはまり込むきっかけにもなります。
ですから、過敏性腸症候群改善につながるストレス緩和のためにも、気持ちよく1日を過ごすためにも、朝食は重要だということになります。
ストレス緩和のための朝食におすすめの食品
そうはいっても朝は忙しく、なかなか食事なんてとっていられない!という人もいるでしょう。
過敏性腸症候群(IBS)は食事後にすぐ腹痛を覚える場合があり、朝の忙しいときにトイレに駆け込みたくないからこそ朝食を抜く方も多いのではないでしょうか。
しかし、IBS改善のためにとる朝食の目的は、ストレス緩和に役立つ栄養素を補充することです。
たっぷり食べる必要はありません。簡単なもので十分です。
そこで、前述した朝不足気味になる神経伝達物質の栄養素を、素早くとれる食品を挙げてみました。
参考にしてみてください。
卵料理(目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグ、ゆで卵):たんぱく質
卵は簡単に調理できてたんぱく質も豊富です。
乳製品(牛乳、ヨーグルト):たんぱく質、ビタミン、ミネラル
多くの栄養素がバランス良く取れる代表的な食品。しかも調理する時間はほぼゼロ!
果物:ビタミン、ミネラル
果物は糖分も取れますから朝食にはぴったりです。バナナはすぐに食べられるのでオススメ!
人によってはアレルギーや苦手な食品もあるでしょうから、自分にあった朝食を探してみましょう。
また、低FODMAP食事療法に挑戦している方の場合は、乳製品や果物は控えめにするほうがいいかもしれません。
できればゆっくりよく噛んで欲しいですが、忙しい時はとにかく少しでも食べること!
それだけでもストレス緩和に役立ちます。
朝食を少しでもとって、ストレスを効率良く緩和しよう
過敏性腸症候群(IBS)の改善のために、朝食は重要と思われます。
睡眠中に消費した、ストレスを緩和させる神経伝達物質の材料である栄養素を補給するからです。
腹が減っては戦はできぬ! 兵站は戦いの生命線です!
簡単に食べられるものでかまいませんから、朝食をとってナチュラルにストレスを緩和し、過敏性腸症候群(IBS)改善にむけて少しでも近づきましょう。
※参考サイト
■日本成人病予防協会(2016)「ストレス解消法〜食事〜」『健康管理情報2010年3月号』<http://www.japa.org/kk_jyouhou/10/n1003/index.html>,(参照2016-02-20).
■藤元メディカルシステム(2016)「ストレス(第5回)…ストレスへの対応(運動・食事・睡眠)」<http://www.fujimoto.or.jp/tip-medicine/lecture-205/index.php>,(参照2016-02-20).
■「早寝早起き朝ごはん」全国協議会(2016)『「早寝早起き朝ごはん」運動について』<http://www.hayanehayaoki.jp/about.html>,(参照2016-02-20).